「サクラクエスト」を通じて伝統工芸の将来について意見を述べる3人=南砺市の桜クリエ

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アニメで伝統工芸考える 南砺で上映会、サクラクエスト題材に

2017/11/12 02:01

 南砺市の伝統文化や産業など多彩な魅力に触れる「南砺ウイーク2017」は2日目の11日、同市クリエイタープラザ桜クリエで、アニメ「サクラクエスト」を通して伝統工芸の振興を考える上映会などが開催された。作中に登場する木彫品を実際に制作した井波彫刻師は「新たなチャレンジができた」と述べ、新分野開拓の重要性を強調した。

 

 ピーエーワークス(南砺市)が制作したサクラクエストは地方都市「間野山市」のまちおこしがテーマで、南砺市井波のように、木彫が伝統産業として描かれた。

 

 上映会では、高岡市の若手工芸職人らでつくる高オタクラフト実行委員会代表の和田瞬佑子さん、井波彫刻師の西村宜繁さん、ピーエーワークスプロデューサーの相馬紹二さんが、作品を振り返りながらトークを展開した。

 

 相馬さんは、各話に設定したまちおこしの課題をどう解決させるかが悩みどころだったと打ち明け、「どの話もこれという解決策は示していない。結局は続けていくということがまちづくりだと思う」と話した。

 

 西村さんは、実用的な木彫を模索している井波彫刻の現状を指摘した上で、アニメに出てくる木彫りの靴を制作したことに触れ、「より実用的なものに近づけたい。井波彫刻はまだまだ新しいものを作れることを世間に見せていかなければいけない」と力を込めた。

 

 彫金師でもある和田さんは、井波彫刻でかつて盛んだった欄間が現在、注文が減少していることに「職人の手掛ける商品はその世代とともに年老いていく」と指摘。「若い世代は、自分たちの欄間となるものを創り出す必要がある」と強調した。

 

 サクラクエストのテレビ放映は終了したが、相馬さんは「ストーリーのネタはまだいっぱいあった。続編とはいかないまでも、機会があれば何らかの形で紹介していきたい」と述べた。

 

 そのほか、アニメのキャラクタービジネスや「聖地巡礼」受け入れに関するパネル討論などが行われた。