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ホッとニュース 【1月20日01時48分更新】
環状線、中はパワースポット 開業2年の富山・セントラム
この話を耳にしたのは、ある晩、富山市内の飲食店でのこと。女性従業員が「占い好き の若い女の子たちがうわさしている」と耳打ちしてくれた。ただ、記者の勤め先は富山城 の隣、軌道内にある。毎日歩いても、パワースポット巡りの人に出会った試しはない。 一方、富山城をパワースポットとして紹介するウェブサイトはすぐ見つかる。環状線に 絡めた紹介はないが、たくさんの周辺写真が掲載され、実際に訪れる人がいることをうか がわせる。ブームの昨今、各地で神社や城が勝手にパワースポットとして認定されるケー スも多い。富山城も、こうした一例に過ぎないという疑念は残る。 環状線のうわさについて、占いも行う整体師北島啓二氏(46)=富山市二口町=に尋 ねると「東京の環状線、山手線について風水に絡めた都市伝説が流行しており、ベースに なったのでは」と話す。 インターネットで調べると、東京の都市伝説はどうやら山手線の鉄軌道が皇居や都市の 中枢を怨霊から守る風水的な結界として敷かれたという内容らしい。しかし、同じ環状線 とは言え、富山でも都市伝説が成り立つのだろうか。 風水専門家、団しんこ氏=富山市田中町=宅。団氏によると、富山市は背後に立山連峰 、前方に富山湾があり、山の気(パワー)が平野に行き渡る風水的に恵まれた「背山(は いざん)臨(りん)水(すい)」という地形。特に富山城と周辺は、霊峰立山のパワーが 集まる場所「龍穴(りゅうけつ)」で、パワースポットと言えるのだと、自信満々で解説 。さらに「軌道はちょうど気を沿線に運ぶパイプで、将来は北陸新幹線が運ぶ良い気を市 内に運び、市を発展に導く」と、うれしい鑑定をしてくれた。 沖縄県内の自治体などから依頼を受け、風水に基づいた都市設計も手掛ける風水研究家 の浦山隆一富山国際大現代社会学部教授は、環状線には別の役割があると見立てる。古来 、鉄は霊力や気を遮断する効果があるとされ、鉄製の軌道は富山城周辺に満ちるパワーを 軌道内に封じ込める働きをしていると指摘。「市中心部に都市機能を集約しようとする富 山市のコンパクトシティー構想にも合致している」と加えた。 富山地方鉄道や富山市は、いずれも「風水に関係なく敷設した」とそっけない。ただ、 市路面電車推進室の谷口博司室長は「パワースポットとして役立つならうれしい」、赤川 大富山地方鉄道総務課次長は「もう都市伝説が生まれたとは」と、歓迎しているようだ。 あらためてセントラムに乗車すると心なしか力がわく気がした。こうしたうわさが出る のも注目を集めている証拠だ。環状線への愛着がさらに深まった。
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