北陸の経済ニュース 【1月24日02時51分更新】

タイ復興需要で受注 北陸の工作機械メーカー
 北陸の工作機械メーカーで、タイの洪水の復興需要で受注を獲得する動きが目立ってき た。スギノマシン(魚津市)や高松機械工業(白山市)が自動車用の工作機械を相次いで 受注。中村留精密工業(同)は精密機器向けで約60台の発注を受けた。復興需要は今年 春に本格化するとの見方もあり、ユーロ安で欧州市場での販売が伸び悩む中、受注量を少 しでも補おうと躍起だ。

 スギノマシンがタイの洪水の復興需要で受注を獲得した工作機械は約30台。日系の自 動車、二輪車メーカーから発注を受けた。

 昨年11、12月には現地スタッフ10人に加え、日本から5人程度を復旧支援要員と してタイに派遣。担当者は「復興対応で受注した製品は最優先で対応する」としている。

 高松機械工業はタイの復興需要に備え、昨年12月に自動車部品を加工する工作機械約 20台を生産。既に十数台を受注した。

 松喜与志社長によると、同社がタイに納め、復興需要に関連するとみられる工作機械 は100台近くある。全てが買い替えの必要があるどうかは分からないが、「ポツポツと 更新の要請がきている」(松社長)という。受注のピークは今年3月ごろとみている。

 自動車向けでは、コマツNTC(南砺市)もエンジンの加工用などで工作機械約10台 の受注が決まっている。担当者は「今後も代替品の発注が見込まれる」と期待を寄せる。

 中村留精密工業が受注した精密機器向けの約60台はハードディスク用のガラス加工機 。ユーロ安で欧州向けの工作機械の環境は厳しいが、ガラス加工機など光学機械分野での 需要取り込みを強める方針だ。

 キタムラ機械(高岡市)は、昨年12月から工作機械の受注が伸びている。取引先に洪 水で被災した企業は少なかったが、代替生産に向け、被災地以外の地域からの引き合いが あるという。

 日本工作機械工業会がまとめた昨年12月の工作機械の受注実績によると、外需は前月 比8・6%増の806億2千万円で、タイの洪水関連の復興需要が押し上げた。内需は6 ・3%減の353億6千万円と下回っており、タイの復興需要が工作機械の受注量を下支 えしている。

 同工業会は「設備の保険の関係でまだ発注していないケースがあり、自動車向けの工作 機械を中心にこれからも受注が出てくる」とみている。

 工作機械の周辺機器にも動きが出ている。

 津田駒工業(金沢市)は、工作機械に装着して加工品を固定する工作用機器「NC円テ ーブル」で引き合いが出ている。工作用機器事業の2012年11月期(今期)の売上高 は前期比約34%増の82億円を見込む。

 工作機械以外では、タイに販売拠点を持つトヨックス(黒部市)が日系自動車メーカー 向けで産業用ホース数百本を出荷した。現在は復興需要に備え、タイの拠点の在庫を積み 増している。

 一方で、タイの洪水による顧客の操業停止で打撃を受けたメーカーもある。不二越(富 山市)の担当者は「タイに毎月納めていたベアリングなどの受注が落ち込み、マイナス面 の方が大きい」としている。


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