北陸の経済ニュース 【9月3日03時28分更新】

太陽光で電化に対抗 日本海ガス、燃料電池とダブル発電
 日本海ガス(富山市)は2日、家庭用太陽光発電事業に参入する方針を明らかにした。 LPガスを利用する燃料電池との「ダブル発電」システムで、普及が進むオール電化に対 抗する狙い。4日に富山市内で改装オープンする展示場に新システムを設置したほか、オ ール電化を扱う電気店や設備工事業者も販売協力店として取り込む考えで、太陽光、ガス の「二刀流」で巻き返しを図る。

 「これからは電気を使う家からつくる家。そのためにベストなエネルギーシステムです 」。2日、会見した日本海ガスの新田八朗社長はこう力を込めた。

 「ダブル発電」システムは、ガスから水素を取り出して発電する燃料電池「エネファー ム」で家庭で使用する分をまかない、太陽光で発電した分については電力会社にほぼ全量 買い取ってもらう仕組み。同社は、5年で300戸の導入を目指している。

 同社が新システムを始めるのは、エコロジー(環境性)とエコノミー(経済性)のイメ ージを前面に打ち出し、同様の二枚看板を掲げる電力会社に対抗する狙いがある。新田社 長は「オール電化=エコは大きな誤解であると理解してもらいたい」と電力会社への対抗 心をにじませる。

 2年ぶりの大改装を行った展示場「プレーゴ」では、入り口横に太陽光発電とエネファ ームを併設、展示場内には現在の発電、売買電力量が表示される。ガス機器とオール電化 機器が並ぶ「ガスVS電気比較コーナー」も従来より充実させた。担当者は「家族構成や 生活スタイルによってはガスの方が得になることもある」と強調する。

 販売網の強化も進める。太陽光発電の取り扱いをきっかけに、これまで付き合いのなか った電気店なども含め約20社と販売契約を結び、「ウィズガス応援団」と銘打った協力 店体制を築く。「オール電化世帯にも積極的に導入を提案していく」と日本海ガス幹部は 強調する。

 一方、北陸電力のオール電化住宅は伸びている。

 北陸三県の全世帯に対する普及率は、一昨年3月末の12.5%から、今年6月末には 17.5%に当たる約19万戸まで増えた。担当者は「リーマン・ショック後に伸びはや や鈍化したが、深夜電力の安さやエネルギー節約志向から上昇傾向は変わっていない」と 自信をみせる。

 急速な普及を後押ししているのは新築戸建て住宅での採用率の高さだ。6月末時点では 85%に達しており、北陸電力の担当者は「住宅、家電メーカーからの推奨が追い風にな っている」と語る。

 オール電化の伸びが続く一方で、太陽光発電の導入が進めば、「電気VSガス」の顧客 争奪戦が一層激しくなりそうだ。


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