北陸の経済ニュース 【4月4日03時36分更新】

トヨタ増産も下請け慎重 アイシン軽金属、新工場3年以上延期
 世界企業のトヨタ自動車の減産ショックから、北陸の関係企業が抜け出せていない。ア イシン軽金属(射水市)は、受注減を受け、新工場の着工を三年以上延期する。トヨタは 五月から増産に転じる方針を示すが、下請け企業の間では生産台数の低迷が長期化すると の見方が多く、設備投資を凍結する動きは止まっていない。

 トヨタ自動車は世界的な販売低迷に対応し、二〇〇九年度の生産台数を約12%減の六 百二十万台程度とする方針。ただ、今年一―四月は計十七日間の稼働停止日を設定するな ど、販売の落ち込みを上回る減産を実施した結果、「在庫調整が進んでおり、五月からは 生産台数は多少は上向くと考えている」(東京本社広報部)と五月以降は増産に転じる方 針を示している。

 とはいえ、トヨタ関連の生産に携わる北陸のメーカーの間では「昨年秋のリーマン・シ ョック以前の生産台数に戻るには何年もかかる」(富山市内のメーカー)との受け止め方 が一般的なようだ。

 アイシン軽金属は敷地内で今年着工予定だったダイカスト(金型鋳物)の新工場の建設 を二〇一二年以降に延期する方針を決めた。同社は車のシリンダーヘッドカバーやバンパ ーなどを生産しており、受注の九割以上をトヨタ自動車が占めている。

 二〇〇八年三月期の売上高は約七百二十二億円で過去最高を更新したが、トヨタの販売 不振を受け、〇九年三月期の売上高は二百十億円程度下振れする見通しだという。

 井上宗太社長は「トヨタから環境対応型の受注が増えてくるのはかなり先だ。当面は減 量経営を強いられる」とみている。

 日本ガイシ(名古屋市)も能美市に建設予定だった自動車用排ガス浄化用セラミックス の生産工場の着工を当初計画の今年九月から半年間延期し、来年三月ごろに先送りするこ とを決めている。

 トヨタ車のエンジン部品を加工する工作機械などを生産するコマツNTC(南砺市)で も「トヨタの生産台数はここ二、三年は大きくは伸びない。完全復活には数年かかるので はないか」とみる。

 不二越(富山市)も「ベアリングなど生産台数に比例する部品は多少伸びる可能性もあ る」と、増産方針は歓迎するものの、設備投資を抑える方針は堅持する構えだ。

 トヨタ自動車は、〇九年度の販売計画などについて、「世界的な景気悪化で、まだ見通 しが立たない」(東京本社広報部)として三日現在も公表してない。生産計画がさらに下 振れする可能性もささやかれており、北陸の関連企業も“最強メーカー”の動向に目を凝 らしている。


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