石川のニュース 【6月1日03時13分更新】

里山里海の「宝」発掘 石川県が「ミュージアムプロジェクト」
 石川の里山、里海には「宝」がいっぱい。県は、地域の隠れた資源を活用する取り組み 「里山里海ミュージアムプロジェクト」を始動する。県内2カ所をモデル地区に指定し、 自然や伝統文化、食などを調査、地域を一つの博物館に見立てて学芸員を配置し、県外か らの小旅行を受け入れる。里山や里海は過疎や高齢化によって荒廃が心配されており、保 全とともに地域の活性化につながる「宝探し」を進める。

 県6月補正予算案に事業費280万円が盛り込まれる。

 モデル地区では、住民参加の「あるもの探しワークショップ(仮称)」を開き、里山里 海の農産物や生き物、景観、民話・伝承などをリストアップする。

 県が新たな取り組みを始める背景には、里山里海の荒廃がある。七尾湾など県内の里海 では、環境悪化が指摘されている。北國新聞社では2008年から2年間、能登沖の舳倉 島と七ツ島に調査団を派遣し、自然環境調査を行った。県内面積の6割を占める里山も、 過疎や高齢化で営農活動の継続や景観維持が困難となっている。

 近年、里山や里海の資源を利用したビジネスに関心が集まっている。落ち葉を高級料亭 につまものとして出荷する「葉っぱビジネス」が都市圏で注目され、グリーンツーリズム は全国に波及した。

 県は、モデル地区を学校の研修や学会の視察先のほか、NPOや企業に環境保全活動の 拠点として利用してもらう考え。10月に名古屋市で開かれる生物多様性条約第10回締 約国会議(COP10)の出席者向けに、モデル地区でのエクスカーション(小旅行)の 開催も計画している。

 里山里海の魅力を紹介する担い手として、地域住民を「里山(里海)学芸員」に認定す る仕組み、来訪者向けの情報案内所の設置も検討する。県は「保全活動に参加しやすい態 勢を整えたい。将来的には地域活性化につながる」(自然保護課)としている。


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