石川のニュース 【1月17日01時31分更新】

県教委の向上策奏功 体力テスト、全国上位をキープ 二極化の問題浮上
 昨年度に続けて実施された全国体力テストの結果が先月発表され、県内の児童生徒の成 績は全国トップ水準を維持した。全国的に子どもの体力低下が指摘される中、県教委を中 心に進めてきた体力向上策が功を奏した形である。一方で「運動をしない」と答えた中2 女子が15・1%に上るなど“二極化”の傾向も浮かび上がった。

 50メートル走や握力など各種目の成績を1〜10点に得点付けした「体力合計点」は 、小5男子が55・86(全国平均54・19)、同女子が56・16(同54・59) 、中2男子が43・44(同41・36)、同女子が49・85(同47・94)。

 小5、中2ともに男子7位、女子12位で、昨年17位の中2男子と、14位の小5女 子がそれぞれ順位を上げた以外は昨年と同様の結果だった。県平均が全国平均を下回った のは、小5女子の上体起こし(30秒間)のみという好成績を残した。

 文部科学省によると、全国的に子どもの体力は1985年ごろをピークに低下しており 、今回の県内の成績も同時期を下回っている種目が少なくない。ただ、ここ数年は上昇傾 向にあり、10年前と比較すると半数以上の種目で今回の成績の方が良く、県教委は「県 内の子どもたちの体力は緩やかに回復している」(スポーツ健康課)と分析する。

 「調査結果を基に体育授業の改善をはじめ、体力アップ1校1プランを充実させ、さら なる体力向上を図っていきたい」。15日に開かれた県議会文教公安委員会で中西吉明教 育長がこう強調したように、県教委が好成績の要因に挙げるのは、テストのデータを基に 各学校が弱点克服や得意分野を伸ばすために取り組む「体力アップ1校1プラン」である 。

 県教委によると、例えば、持久力が見劣りする学校では、全校挙げたマラソン運動を実 施。体育授業に柔軟体操を組み入れる学校や、週1回スポーツ大会を開く事例もあり、「 課題を把握して取り組むことで、運動意識を高めるきっかけになっている」(スポーツ健 康課)としている。

 加えて、県教委が独自に実施してきた全員参加の体力テストや、リレーなど4種目の成 績を学級単位で競い合う「スポチャレいしかわ」の定着も体力向上に一役買っている。

 県教委の体力テストは、2004年度まで小中高生の3分の1を対象に実施していたが 、06年度から全国に先駆けて全小中高生の全員参加とした。新年度の実施はまだ決定し ていないが、全国体力テストが行政刷新会議による事業仕分けで抽出方式に変更された影 響はないとみている。スポチャレいしかわでは、参加学級が同事業が始まった06年度と 比べて約1・5倍の約800クラスを数える。

 全国体力テストの結果を受け、文部科学省は「運動する子どもとしない子どもの二極化 がみられる」と分析。県内でも体育の授業以外に「週3日以上運動する」と答えた中2男 子は90・9%(全国平均82・5%)と全国で最も高く、同女子も65・6%(同60 ・6%)。一方で「月に1〜3回程度」「しない」と回答した中2女子も26・4%と高 かった。

 同省は「体力向上には授業以外で体を動かす仕掛けが必要」としており、県教委を中心 に、スポーツに親しめる環境づくりに継続的に取り組んでいくことが求められる。

 全国体力テスト 小5と中2全員を対象に昨年度から実施し、今年度は約2万8千校の 約191万人が参加した。実技は8種目で、握力、上体起こし、長座体前屈、反復横跳び 、50メートル走、立ち幅跳びのほか、小学生はソフトボール投げと20メートルシャト ルラン、中学生はハンドボール投げと、シャトルランか持久走を選択する。県内公立校の 参加率は100%となっている。


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