石川のニュース 【4月18日03時59分更新】

黒島(輪島)伝建地区に 能登初、震災乗り越え

国の重要伝統的建造物群保存地区選定が答申された輪島市黒島地区
 文化審議会(西原鈴子会長)は十七日、北前船の船員らの居住地として栄えた江戸後期 から明治中期にかけての町並みが残る「輪島市黒島地区」を国の重要伝統的建造物群保存 地区に選定するよう、塩谷立文部科学相に答申した。同保存地区の選定は能登では初めて で、石川県内で四地区目。一昨年の震災を乗り越えて選定される。

 同審議会は天保年間(一八三〇−一八四三)に建設されたとみられる北前船主の住宅「 忠谷家住宅」(加賀市橋立町)を重要文化財に指定することも求めた。

 重厚な黒瓦屋根と趣ある格子、下見板張りの家並みが特徴の黒島地区は、東西約六百八 十メートル、南北約千三百メートルの約二十・五ヘクタール。能登半島地震で家屋二百八 十六軒のうち九十八軒が全半壊するなど全域で被害を受けたものの多くの建物が修復され た。現在も明治初期の道路や敷地割が残り、街道沿いに伝統的な主屋が立ち並ぶ。

 特に価値があるとして特定物件に指定された百四十八軒が景観に配慮した工事を実施す る場合、国などの補助対象となる。

 輪島市が同保存地区選定に向けた準備の出発点となる「まちづくり協議会」を発足させ たのは二〇〇七(平成十九)年八月。二年足らずでの選定は「かなり早い」(県教委)と いう。

 忠谷家住宅は橋立で現存する北前船主の屋敷としては最大級である。主屋と新座敷、背 戸蔵(せどぐら)、新蔵からなり、いずれも北前船主の屋敷の構えを保ち、良好な状態で 保存されていることが評価された。

 文科相は近く答申通りに指定、選定する。県内の重要文化財(建造物)は四十三件とな る。


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