
角膜移植に成果を挙げている角膜内皮移植機器=富大医学部
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富大医学部眼科に県内の医療機関で初導入された角膜内皮移植(DSAEK)機器が角
膜移植に成果を挙げている。角膜の必要部分だけを移植する方法により、手術後の視力回
復に高い効果を発揮するもので、県内のライオンズクラブ(LC)にライオンズクラブ国
際財団(LCIF)が協力して設置が実現した。関係者は医療体制の充実により、視力回
復者の一層の増加に期待している。
富大医学部眼科などによると、従来の「全層角膜移植」と呼ばれる方法では、移植後に
角膜を糸で縫い合わせる必要があり、乱視が生じたりするなど、視力回復に満足できない
場合があった。
これに対し、導入された新機器では「内皮移植(パーツ移植)」と呼ばれる方法を採用
。角膜の痛んだ部分だけを切除し、提供を受けた角膜の必要な組織のみを移植する。傷口
が小さくて済み、拒絶反応も少ないため、視力改善に高い効果が期待できる。
富大医学部眼科の北川清隆准教授によると、昨年十二月に角膜内皮移植機器を導入後、
県内の五十代女性一人、七十代二人の計三人が移植手術を受けた。入院期間も一週間以上
短くなり、術後の経過はいずれも良好で、〇・〇一程度だった視力が平均して〇・二ほど
に回復。順調に推移すれば一・〇程度までの回復も見込めるとしている。
新機器は、県内のLC三十八団体が財団法人富山県アイバンク(高田眞理事長)の要請
を受け、同眼科に贈った。機器一式の購入費は約七百八十六万六千円、LCIFから約三
百八十七万円の補助を受けた。
富山県アイバンクによると、昨年の角膜提供者は二十人で角膜移植者は二十八人。一九
九一年の設立以来、昨年十二月末時点の献眼登録者数は一万九千百八十九人(累計)に上
るが、移植希望者の登録者はまだ少なく、高田理事長は「県内で最新の角膜移植手術がで
きる体制が整った。高齢の方も手術を敬遠せず富大を訪ねてほしい」と呼び掛けている。