【8月9日03時29分更新】
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◎南砺出身・松村精一郎に光を 聾史学会、10月に富山で全国大会

松村精一郎の生家付近を見て回る富山聾史研究グループ=南砺市福光新町
松村精一郎の生家付近を見て回る富山聾史研究グループ=南砺市福光新町
 南砺市出身で、「日本初の聾唖(ろうあ)者校長」として知られる松村精一郎(一八四 九―一八九一)の足跡に焦点を当てる「日本聾史学会」の全国大会が十月に県内で初めて 開かれることが決まった。全国各地から会員ら約百六十人が参加し、聴覚障害者の視点で 、埋もれた歴史を掘り起こす研究・交流の場となる。

 松村精一郎は南砺市福光新町に生まれた。六歳の時に天然痘にかかり、奇病も併発した ため、耳、口、足が不自由になったが、苦学を続けて一八八〇(明治十三)年に日本で四 番目の「盲唖院」を金沢市に開設、院長に就いた。福光町学校教育研究会が二〇〇四(平 成十六)年度に作成した小中学生向けの副読本「福光・郷土の偉人」では、障害を乗り越 えて恵まれない子供たちに手を差し伸べたとして松村が紹介されている。

 日本聾史学会の全国大会は今年で十回の節目を迎え、十月六日に富山市の県総合福祉会 館で開幕する。二日目の七日には松村精一郎校長の生涯と、富山盲唖学院の消滅について の討論会、最終日の八日にも松村の生誕地を探訪するツアーが予定されており、富山聾史 研究グループ(橘勇一代表)がそれぞれ司会、引率解説者を務める。

 富山大会実行委員長の橘代表は「記念すべき十回目の大会で、長く埋もれてきた松村の 業績と生涯に再び光を照らしたい」としている。

 十月の全国大会に先立ち、松村精一郎の生誕地探訪ツアーは八日までに、南砺市福光新 町の生家を回るコースで行われ、富山聾史研究グループの二十一人が「北陸の障害児教育 の先駆者」と地元で呼ばれる富山の先人に理解を深めた。

 富山聾史研究グループの視察は昨秋以来で、日本で初めて聾唖村長となった横尾義智の 出身地である新潟県上越市に続いて二カ所目。橘勇一代表ら参加者は、松村の親類に当た る松村栄吉さん(87)の案内で松村の生家や福光新町のアサガオ通り、公民館内に設け られている郷土の偉人紹介コーナーを見て回り、「三重苦の障害を抱えながら、全国各地 を訪問するなど好奇心が旺(おう)盛な人だった」と説明を受けた。


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