黒部農業協同組合は一日までに、黒部市特産の「黒部名水ポーク」を地域団体商標に登
録を申請した。「くろよん」の名で全国に親しまれる黒部ダムと黒部川第四発電所が県境
をまたいで位置することから「黒部」の名称をいち早く獲得し、四軒の養豚農家が厳選し
た味を守る。同時に、市内で採れた米を対象とする「くろべ米」も申請、黒部川伏流水が
生み出した二つの”黒部の味”を全国発信する。
黒部名水ポークは、黒部川の伏流水と竹酢を含んだえさで育てる。豚は体内の約半分が
水分で、水質の良さが肉質に反映するとされる。竹酢の効果としてコレステロール含有率
が低いという。出荷量は総生産量の約一、二割と厳選していることから、柔らかな肉質と
さっぱりとしたうま味には広い世代から支持がある。
黒部市内では古くから養豚業が盛んで、最盛期の七十年代後半には生産農家は約五百軒
を数えた。しかし、年々えさ代
が高騰するほか、高齢化問題も重なり、中小規模の農家を中心に相次いで廃業し、農家の
数は四軒にまで落ち込んだ。
地域団体商標制度は四月の法改正で設けられた。従来は全国的な知名度が必要とされた
が、隣接県に知られる程度で申請できるとされる。
同組合は九九年に商標登録を申請した経緯があるが、知名度不足などから認可が下りな
かったという。その後、テレビ番組や雑誌などで黒部名水ポークを取り上げる機会が増え
、知名度が急上昇。他県の飲食業者からの取引依頼も増えており、今回の法改正を機に申
請することにした。
くろべ米は、黒部市内で栽培したコシヒカリや県の奨励品種「てんたかく」などを主と
する。
今回の二件の同時申請について黒部農協では「黒部が誇る自慢の味としてPRし、守っ
ていきたい」としている。
県内では氷見市農協がすでに「氷見はとむぎ茶」の地域団体登録を申請している。