今日の社説

2017/02/20 01:19

少年法「18歳未満」 刑罰と更生の両立検討を

 少年法の適用年齢を、現行の20歳未満から「18歳未満」に引き下げることが法制審議会に諮られた。法律家や犯罪被害者らの意見は賛否に割れているが、選挙権年齢を18歳以上に引き下げた改正公選法の付則には、少年法と民法についても検討を加え、必要な法制上の措置を講じると明記されている。

 民法の成人年齢も18歳に引き下げられる見通しで、今後、18、19歳も親権に服さず、責任ある行動をとれる成人とみなされるとなれば、少年法の対象から外すのは自然な流れといえるのではないか。課題は、少年法の趣旨をどう生かすかである。

 少年法は刑罰による「応報」より、更生のための「教育」に重きを置く法律であり、対象から外されると少年院送致や保護観察の対象でなくなり、教育、更生の機会が奪われる。その結果、再犯が増えると懸念されている。

 法務省調査によると、刑務所出所者の2年以内の再犯率は全体で26・9%、5年以内は44%なのに対して、少年院出院者はそれぞれ20・4%、40%であり、少年法に基づく処置に再犯防止効果を認めることはできる。ただ、そうした傾向がうかがえるのは窃盗や傷害で、強盗の再犯率は少年院出院者が2年以内18・6%、5年以内37・2%と、刑務所出所者の再犯率(17・9%、29・2%)を大きく上回っている。重大な犯罪は厳罰で臨む方が再犯防止に効果的とみることもできる。

 そもそも、少年法の適用から外すからといって、教育、更生機会がすべて失われるわけではない。法務省の勉強会で、応報の刑罰と更生のための保護処分の両方を科すことのできる制度が提案されたのはもっともであり、若年犯罪者の更生、再犯防止に資する新たな処遇方法を考えてほしい。

 法制審では、受刑者らの処遇を充実させるため刑事法のあり方も諮問され、▽刑務作業を義務づける懲役刑と、義務のない禁固刑を一本化した新たな刑罰の創設▽裁判官が有罪と認めた上で判決や刑の宣告を留保し、社会で一定期間過ごさせて更生したかどうかを見極める制度の導入、などが議論されることになっている。

富山で3R大会 環境先進地の評価を定着

 環境省の「3R推進全国大会」が2018年秋に富山県内で開催されることが決まった。来年は全国に先駆け県単位でレジ袋の無料配布を廃止してから10年の節目を迎えるだけに「環境先進地」としての富山の評価を定着させる場として盛り上げたい。

 県内では2015年秋に射水市などで全国豊かな海づくり大会、昨年5月には富山市でG7環境相会合が開催され、今年春には全国植樹祭が魚津市を主会場に開かれる。来年の3R大会を含めれば4年連続で「環境」を主たるテーマに据えた大規模な大会が、富山で開催されることになる。

 3Rとは、リデュース(発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再生利用)の頭文字を取って、ごみの抑制や活用を推進する活動で、推進月間である10月に全国大会が開催されている。

 主にシンポジウムや功労者表彰が行われるが、環境省にとっては18年春に新たな循環基本計画が閣議決定される予定で、同計画をアピールする意味でも、富山大会は重要な位置づけになる。

 昨年のG7環境相会合で合意した「富山物質循環フレームワーク(枠組み)」では、資源の効率的な利用に向けてG7が共通のビジョンを持ち、食品廃棄物の削減や災害廃棄物の再利用に取り組むとしている。来年の3R大会は、富山の具体的な実践成果を示す機会になるだろう。富山型の3R活動を通じて、環境立県を全国発信する意味でも、参加者の心に残る大会にしたい。

 富山型3Rの象徴的な取り組みでもあるレジ袋の無料配布の廃止活動は、スタートした2008年4月から2015年3月末までに削減量が10億枚を突破した。続く15年度も、マイバッグの持参率の平均が95%と3年連続で過去最高となったように、県民に着実に根付いていると言えよう。

 来年の推進大会は、とやまの森づくり活動なども含めて、一人一人の行動は小さくとも、地道に積み上げていけば大きな成果を得られるという、県民参加型の環境保全への取り組みをアピールする絶好の場になるだろう。